君に触れたくて…




「理音…りおん」



ん…何だここ…


周りが白い…


もやがかかってんのか?




「理音」




あれは…




「秋桜!」




俺は秋桜の元へ走る。



くそっ!
いくら走っても追いつかない。




「秋桜!!」



「ねぇ理音…ごめんね…。あたし…ドジだから」



「…っ!そうだよ!ふざけんな!!」



「あたし理音のこと、大好きだったよ」




“だった”って過去形じゃねぇか。



そんなの俺は認めない。




「お前…俺を残して逝くのかよ」



「…行きたくないよ。そんなボロボロの理音置いてけない」



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