君に触れたくて…
あたし…なに考えてるんだろ。
友達の幸せを祝ってあげなきゃいけないのに…
「理音~」
「早紀!お前たまには連絡しろって」
「バイトで忙しいもん」
早紀?
誰?その人。
「あんた彼女出来たらしいじゃん」
「んーまぁな」
「ヤリ目かよ(笑)」
「せーかーい♪」
廊下で大きな声で笑う理音。
金本さんは悲しく笑って席に着いた。
ひどい…
「理音っ」
あたしは無意識に彼の名前を呼んでいた。
「あ?なに」
冷たい目で見下ろす理音。
いつもと違うのは、一目で分かる。
「ヤリ目とか、最低だよ」
「は?誰お前」
早紀さんがあたしにガンを飛ばしてくる。
怖い…
「お前に関係なくね?」
「でもっ」
「あのさぁ、話しかけんなよブス」
いっつもブスって言われるけど
今回のは…キたかも。
「…ばか」
あたしは屋上へと走った。