君に触れたくて…
数分後、理音が口を膨らませて戻ってきた。
「まさか…ね」
女子の一人が、そっと囁いたのが聞こえた。
でも…予感的中。
グイッとあたしの顎を捕えると、そのままキス…
「んっ…!」
クラス中が騒めきだす。
無理もない。
公衆の前でキスしてんだもん。
ごくっ…
「ぷはっ」
「飲めた?」
舌をペロッと出して、意地悪な笑顔を見せる理音。
「…バ………バカー!」
「いってぇ!」
理音の頭をグーで殴り、
あたしはすかさずりっちゃんの元へと駆け寄った。
「あ~よしよし(笑)」
あたしの頭をお母さんみたいに撫でる。
「ちょっと秋桜?!」
「は、はい」
「一体あんたなんなのよっ!」