君に触れたくて…




雨が俺を打ちつける。



もう…元には戻れない。


もう…二度と。



情けねぇ。


俺が決心した次の日に、秋桜たちは付き合った。



最高にムシャクシャする。


今の俺の顔、どんなんだ?



トイレの鏡で見てみる。




「……は、…情けな」




パリーン!



手から血が流れてくる。




「まじでもう…取り戻せねぇ」




心が壊れていく感じがした。



どうあがいたって秋桜はもう…




「ゆきといた方が、あいつは幸せかな」




勝手な理屈をつけ、自分を納得させた。






< 75 / 343 >

この作品をシェア

pagetop