君に触れたくて…




俺は昨日、決心した。


ゆきと秋桜が帰るのを見た時。



自分の気持ちに正直に生きよう、と。




それなのに…





「理音今日元気なくな~い?」





うぜぇ
近寄んな。




「今日遊ぼうよ」




誰がお前なんかと




「いいよ」




とか思いながら約束しちゃってる俺。




「おはよー」




廊下の向こうから秋桜が、友達に挨拶しながらきた。




「理音おはよっ」



「……はよ」




秋桜は少し微笑み、教室へと姿を消した。



俺の名前を呼ぶなよ…
挨拶なんかしてんじゃねぇよ…



それでも、秋桜が俺に笑顔を見せてくれたことが最高潮に嬉しい。



まじで単純。





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