君に触れたくて…




ほら、今日だって…




「理音っ!この問題どうするのかな?」




こうやって俺に話しかける。


お前は俺の気も知らないで…




「お前バカ?こんなんもわかんねぇのかよ」




秋桜に話しかけられるのが嬉しくて、ついつい反応してしまう俺。



だけど、意地悪してしまう…




「すぐバカって言う!」




ぷぅっと、チークでピンクに染まった頬を膨らます。



ちょっとした仕草や、何気ない発言が、どうしようもなく愛しい…




「秋桜ー!帰るぞ」




でた、彼氏のご登場。




「じゃぁね!」




とびっきりの笑顔で俺に手を振る。



そんなにあいつがいいかよ…



俺はただ、手を繋いで帰る2人を、見ることしかできなかった。






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