君に触れたくて…
お互いギクシャクしたまま教室に戻ると、みんなせっせと準備をしていた。
「開店5分前ー」
5分前にも関わらず、あたしたちの教室の前は長蛇の列。
一般の方もいれば、他クラスの人たちもたくさんいる。
よしっ!
あたしは自分を奮い立たせ、指名された席へと向かった。
「よっ!」
「ゆき?!」
「お前のメイド姿見にきた~」
そういうゆきの隣には、知らない男子が二名ほど。
「俺の先輩と、ダチ」
ゆきの右側にいる人がユウキ先輩。
そして左側がカイトくん。
ユウキ先輩はしっかりしてそう。
カイトくんは元気な感じ。
いい人たちだ。
「幸弘の彼女見にきたんだ」
ユウキ先輩が少し微笑みながら言う。
「かっわいいよなぁー」