君に触れたくて…




「本当かっこいいよね」



「付き合ってほしー」



「ありがとう!」




愛想笑いを振りまき、女を虜にする。


今のところ、ダントツで俺が一位。



女子の一位は…
以外なことに秋桜だ。




「オリジナルカクテルちょうだい」



「あ、はい」




ベタベタ引っ付いてくる女。
まじで鬱陶しい。



それでも営業スマイルを振りまき、
売り上げ向上のために頑張る。




「じゃぁ理音ばぃばぁい」




やっと帰った…


これで何人目の接客だ?


俺の体にどっと疲れが押し寄せる。




「やめてください…」




は?
なんだ?


密かに声がする。
………秋桜?!



俺が目にしたものは、客に太ももを触られ嫌がっている秋桜の姿。






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