君に触れたくて…




くそっ!




「おい…」




助けに行こうとしていた足をとめた。



俺に秋桜を助ける資格があるか?
守る資格があるのか?


俺には…




「やめろよ」




一緒にいた男が止めた。
誰だあいつ?



よく見ると…




「さとし…」




あれは紛れもなく聡だ。




「なんであいつが…」




複雑に絡みあう糸は、
到底ほどけそうもなかった。





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