君に触れたくて…
“お前のその彼女は
お前のことなんて愛していない”
こんなことを言ったら、聡は確実に傷つく。
でも、このままってわけにも行かないよな…
『本当に…、本当にその女はいい奴？』
『…え？なに、言ってんだよ』
『俺、お前の女に告白されたんだ……――』
嘘だ、と
冗談を言うな、と
聡は俺を信じなかった。
そこからだ。
俺達の仲が壊れたのは。
俺は一番の親友を無くし、さらに荒れた。
聡のためを思って、あいつが傷つく所を見たくなくて、話したというのに……
俺は一体、なんのために……、
そして俺達は、和解することもないまま、高校へと進学した。
