月と太陽の事件簿16/さようならの向こう側
病室の床が、スローモーションで近づいてくる。

『これは顔面から転んでいってるな』

えらく冷静なあたしが、心の中でつぶやいた。

しかしどれだけ冷静でも、重力には逆らえない。

床はどんどん近づき…。





グシャ





けっきょく、あたしの退院は1日延期となった。



『さようならの向こう側』

END

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