月と太陽の事件簿16/さようならの向こう側
「ねぇ大丈夫!?ケガはない!!?」
どこか乙女な口調の湯月くんに大丈夫と答える。
同時に腕の中でモゾモゾと動く感触がした。
あたしは子猫の事を思い出した。
「お前は大丈夫?」
抱えあげると、子猫は一声「にゃあ」と鳴いた。
あたしが地面に放すと、子猫はもう一度だけ「にゃあ」と鳴いて、どこかへと走り去っていった。
「気をつけるんだよ~」
あたしは子猫の後ろ姿を見送った。
「立てる?旭さん」
湯月くんが手を伸ばしてくれた。
あたしはその手を掴んで立ち上がろうとする。
ピキッ
「いたたたた!」
途端に右足首に激痛が走った。
「あ、旭さん!?」
湯月くんはあたしの手を掴んだまま、オロオロとうろたえる。
「痛い痛い!湯月くん、手を振り回さないで!」
あたしは右足首を見た。
視界にあったのは、あり得ない方向に曲がった右足首…ではなかったが、痛いもんは痛い。
「ごめん湯月くん、救急車を呼んでくれる?」
どこか乙女な口調の湯月くんに大丈夫と答える。
同時に腕の中でモゾモゾと動く感触がした。
あたしは子猫の事を思い出した。
「お前は大丈夫?」
抱えあげると、子猫は一声「にゃあ」と鳴いた。
あたしが地面に放すと、子猫はもう一度だけ「にゃあ」と鳴いて、どこかへと走り去っていった。
「気をつけるんだよ~」
あたしは子猫の後ろ姿を見送った。
「立てる?旭さん」
湯月くんが手を伸ばしてくれた。
あたしはその手を掴んで立ち上がろうとする。
ピキッ
「いたたたた!」
途端に右足首に激痛が走った。
「あ、旭さん!?」
湯月くんはあたしの手を掴んだまま、オロオロとうろたえる。
「痛い痛い!湯月くん、手を振り回さないで!」
あたしは右足首を見た。
視界にあったのは、あり得ない方向に曲がった右足首…ではなかったが、痛いもんは痛い。
「ごめん湯月くん、救急車を呼んでくれる?」