月と太陽の事件簿16/さようならの向こう側
「その女性はいつも屋上にいるのか」
「たぶん」
「じゃ明日、オレと一緒に屋上に行ってくれ。その女性に会ってみたい」
「別にいいけど」
あたしの返事と同時に病室のドアが開いた。
頭に三角巾、顔にマスクのおばさんが、ワゴンを押しながら入ってきた。
「夕食ですよー」
おばさんの声が合図のように、達郎兄ちゃんは立ち上がった。
「じゃあなカホ、また明日」
「たぶん」
「じゃ明日、オレと一緒に屋上に行ってくれ。その女性に会ってみたい」
「別にいいけど」
あたしの返事と同時に病室のドアが開いた。
頭に三角巾、顔にマスクのおばさんが、ワゴンを押しながら入ってきた。
「夕食ですよー」
おばさんの声が合図のように、達郎兄ちゃんは立ち上がった。
「じゃあなカホ、また明日」