月と太陽の事件簿16/さようならの向こう側
「どう思うって」
「天国からのメールよ」
「メールが来てたのは確かだよな」
「うん」
「誰かが死んだ恋人になりすましてメールを送っている。でも多江さんは恋人からのメールと信じている」
「うんうん」
「それ以上はわからん」
「だよね」
でもメールの内容を見る限り、メールの送り主に変な思惑はなさそうだ。
婦長さんの言うように、多江さんの支えになっていると思う。
謎としてはメールの送り主は誰か。
それに尽きる。
「多江さんの症状についてはどうなの。やっぱイェマント氏病?」
「オレが判断することじゃない」
達郎兄ちゃんはすげなく言った。
「それは医者の仕事だ」
あら、なんかハシゴを外された気分。
自分から言い出したクセにぃ。
あたしはむくれながら階段を降りた。
「あ…」
廊下の向こうに、藤上先生と婦長さんの姿があった。
婦長さんの持つ書類を見ながら話し込んでいる。
「天国からのメールよ」
「メールが来てたのは確かだよな」
「うん」
「誰かが死んだ恋人になりすましてメールを送っている。でも多江さんは恋人からのメールと信じている」
「うんうん」
「それ以上はわからん」
「だよね」
でもメールの内容を見る限り、メールの送り主に変な思惑はなさそうだ。
婦長さんの言うように、多江さんの支えになっていると思う。
謎としてはメールの送り主は誰か。
それに尽きる。
「多江さんの症状についてはどうなの。やっぱイェマント氏病?」
「オレが判断することじゃない」
達郎兄ちゃんはすげなく言った。
「それは医者の仕事だ」
あら、なんかハシゴを外された気分。
自分から言い出したクセにぃ。
あたしはむくれながら階段を降りた。
「あ…」
廊下の向こうに、藤上先生と婦長さんの姿があった。
婦長さんの持つ書類を見ながら話し込んでいる。