月と太陽の事件簿16/さようならの向こう側
夕食後、TVを見ながらまどろんでいたら、眠くなってきた。
もう少しで消灯時間だったが、いま寝たら変な時間に目が覚めそうな気がした。
自慢じゃないが、消灯時間に寝た事は一度もないのだ。
こそこそTVみたり、雑誌めくったりして、午後11時ぐらいに寝るのが常だった。
何で変な時間に起きるのが嫌かって?
そりゃそうでしょ。
ここは病院、夜中に何がうろついてるかわかったもんじゃない。
その「何か」と出会うなんて、あたしは絶対に嫌だ。
体を動かせば眠気が紛れるかも、と思ったあたしは、松葉杖を手にして廊下に出た。
午後9時前でも、病院の廊下は暗い。
各部屋からもれる明かりがなかったら、真っ暗だったろう。
ひょこひょこと廊下を歩いていると、何か騒がしい音が聞こえてきた。
それが駆け回る足音と怒声と気付くのに、時間はかからなかった。
「屋上からか!」
「警察にも連絡を!」
もう少しで消灯時間だったが、いま寝たら変な時間に目が覚めそうな気がした。
自慢じゃないが、消灯時間に寝た事は一度もないのだ。
こそこそTVみたり、雑誌めくったりして、午後11時ぐらいに寝るのが常だった。
何で変な時間に起きるのが嫌かって?
そりゃそうでしょ。
ここは病院、夜中に何がうろついてるかわかったもんじゃない。
その「何か」と出会うなんて、あたしは絶対に嫌だ。
体を動かせば眠気が紛れるかも、と思ったあたしは、松葉杖を手にして廊下に出た。
午後9時前でも、病院の廊下は暗い。
各部屋からもれる明かりがなかったら、真っ暗だったろう。
ひょこひょこと廊下を歩いていると、何か騒がしい音が聞こえてきた。
それが駆け回る足音と怒声と気付くのに、時間はかからなかった。
「屋上からか!」
「警察にも連絡を!」