ただいま賛歌


「じゃあ、たまに遊びに来なよ。かっちゃん、きっと喜ぶ」


「そう言ってくれると思ってましたっ」


やったーっ! と喜ぶ二人。

好きだなぁ。ほほえましく思っていると、ふと藍が口を開く。


「零ちゃんはさー」


「ん?」


「やっぱり、かっちゃんに会うためにそこにしたの?」


びっくりして目が丸くなる。

藍と柑菜はいつになく真剣だ。かっちゃんをとられるのが心配なのだろうか。

二人の中学生らしい初々しい視線に、思わず吹きだしてしまった。

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