氷女子と水男子
氷が溶ければ水が出来る。
とある学園の、とあるクラス。
そこには、とても変な2人がいた。
「バーカ! 氷の方がいいに決まってんじゃん! バーカバーカ!」
「バカバカ言い過ぎなんだよ! そっちがバカだろ! 水のありがたみがわかんねぇヤツなんかとっととくたばれ!」
「な、なんだとぅ!」
「はいはーい、そこの2人、授業中だよーっと」
呆れた先生の手から、2本のチョークが飛んだ。
それらは、言い争っていた男女の頭に命中。
「「い、いったー!!」」
2人は頭を抱えてうずくまった。
先生は、ため息をつく。
「毎度毎度、よく飽きないねぇ。その持続力を勉強に使ってもらいたいな」
その言葉に男子生徒の方が立ち上がる。
「う、うるせぇ! 水は大事なんだ!」
「勉強も大事だけどねー」
「うッ……」
男子生徒は反論されると、あっさり崩れ落ちた。
その男子生徒を見て、女子生徒は鼻で笑った。
「ふん、ざまぁみなさい」
「あなたもですけどねー、氷華さん」
「うッ……」
氷華と呼ばれた女子生徒は、男子生徒と同じリアクションをして渋々席についた。