氷女子と水男子
「あのね、いつになったら氷の良さがわかんのよ、このバカ!」
「うっせえ! お前こそ、さっさと水の良さをわかれ!」
いつもと変わらない教室。
いつもと変わらない言い争い。
「ほらそこ、静かにしなー」
「「だってこいつが!」」
「どっちもどっちだって…」
先生も呆れるほど、氷華と水斗の戦いは続く。
「授業中に夫婦喧嘩すんなよー」
「「大輔は黙れ!」」
「…ハイごめんなさい」
大輔が口を挟むも、あえなく粉砕。
「ははっ、相変わらず、仲いいよなー」
「そうだね。ケンカするほど仲がいいって言うし…」
さくらと多季が楽しそうに見つめる。
あれから1年がたった。
しかし、2人の関係は相も変わらず。
「ホント、アツアツよなー」
氷も溶け出すような、熱い関係はまだまだ終わらない。