氷女子と水男子
玲菜は微笑んだ。
「まぁ、がんばって」
「…ありがと」
それじゃご飯食べに行こっか、と玲菜は氷華に言った。
一方、男子寮。
男子は人数が多いため、三人一部屋のところがある。
水斗がまさしくそれだった。
「よっ、水斗。遅かったなー」
「なんだよ、悪いかよ」
部屋に入って一番、話しかけてきたのは同じクラスの大輔。
「氷華と居残りだろ? 何かあったんじゃないのー?」
「別に、何もないけど」
「なーんだ、つまんなー」
「な、何を期待してたんだよ!」
「べっつにー?」
そんな2人を見て、
「おっ、なになに? エロい話?」
と、興味津々で会話に入ってきたのは水斗より1つ年上で生徒会長でもある、弘樹。
「ばっ…何言ってんスか弘樹さん!」
「女の子絡んでたら全部エロい話じゃないの?」
「……」
正直、この人の頭の中はどうかしてる、と水斗は思った。
よくこんなんで生徒会長なんか務まるもんだ。
「で? 何の話?」
「ああ、水斗が放課後氷華っていう女の子と居残りしてたんですよー」
「ちょっ…大輔!」