君の左のポケットで~Now&Forever~
17.苦痛
病室についてわたしが見たものは、
白い、無機質なベッドの上に寝かされているレンだった。
薄暗い病室に、ベッドの脇に添えられた機械の灯りが緑色に光っている。
その灯りが横たわったレンの顔を照らして、青白い頬を定期的に映し出す。
あちこちにチューブが取り付けられたレンの姿は、痛々しく切なすぎるものだった。
ユウ君に連れられてベッドの傍まで歩いたわたしは、
目を瞑ったままぴくりとも動かないレンの身体を見下ろしながら、
長い間、何も言えず、何も考えられなかった。
何、これ?
これが、レン?
何してるの?
重く流れる時間の中で、ようやくわたしが考えられたのはそんなもので、
突きつけられたこの現実に、動くこともできずにいた。
レン、何してるの?
どうしたの?
帰ってくるって言ったのに、何してるの?
ねえ、どうしたの?
眠っているだけのようなレンの顔。
わたしは、本当に長い時間、ただそうやってレンを見下ろしたまま、
何が起こったのか理解するまで、声も出せず微かに震える膝を必死に支えながら、立ち尽くしていた。
白い、無機質なベッドの上に寝かされているレンだった。
薄暗い病室に、ベッドの脇に添えられた機械の灯りが緑色に光っている。
その灯りが横たわったレンの顔を照らして、青白い頬を定期的に映し出す。
あちこちにチューブが取り付けられたレンの姿は、痛々しく切なすぎるものだった。
ユウ君に連れられてベッドの傍まで歩いたわたしは、
目を瞑ったままぴくりとも動かないレンの身体を見下ろしながら、
長い間、何も言えず、何も考えられなかった。
何、これ?
これが、レン?
何してるの?
重く流れる時間の中で、ようやくわたしが考えられたのはそんなもので、
突きつけられたこの現実に、動くこともできずにいた。
レン、何してるの?
どうしたの?
帰ってくるって言ったのに、何してるの?
ねえ、どうしたの?
眠っているだけのようなレンの顔。
わたしは、本当に長い時間、ただそうやってレンを見下ろしたまま、
何が起こったのか理解するまで、声も出せず微かに震える膝を必死に支えながら、立ち尽くしていた。