君の左のポケットで~Now&Forever~
20.最後の夜
病院へ戻る途中、わたしは公園へ立ち寄り、ベンチに座って星空を見上げた。
細い月が浮かんでいる。
ベランダから見たものと同じ、弱い光を放ちながら。
今日の星はまばらで、薄い月明かりを受けて頼りなく浮かんでいる。
それでもきっと、レンのお母さんはそこにいる。
わたしを見てくれている。
お母さん、きっと大丈夫だよね。
レンもユウ君も、また笑顔になれるよね。
星空を仰ぎ、手を伸ばす。
乾いた手のひらに優しい風が吹いた。
細い月が浮かんでいる。
ベランダから見たものと同じ、弱い光を放ちながら。
今日の星はまばらで、薄い月明かりを受けて頼りなく浮かんでいる。
それでもきっと、レンのお母さんはそこにいる。
わたしを見てくれている。
お母さん、きっと大丈夫だよね。
レンもユウ君も、また笑顔になれるよね。
星空を仰ぎ、手を伸ばす。
乾いた手のひらに優しい風が吹いた。