君の左のポケットで~Now&Forever~
「でさ、」


「ん?」


「なんて書いてあったの? そのもう一言二言」


「しつこいな、お前も」


「なんでだよー。『愛してる』なんて、お前ばっかりズルイじゃんよー」


「ま、今度な」


「ケチーー」


「急がねーとマズイぞ、バイト」


「あ、ヤベ! ホントだ」


「飛ばすか」


「おう!」




*************



立ちこぎを始めたレンは、

わたしをつかんでそっとポケットの奥に入れた。


目が回らずにすむ。

ちょっと揺れるけど、レンに密着してるから、大丈夫。




優しいレン。



いつかまた、


奇跡が起こること、


わたしはここで―――願ってる。

















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