君の左のポケットで~Now&Forever~
コンビニやスーパーに並ぶ食べ物、
図書館の静けさ、美術館の心地よさ、
ニュースで流れる一日の出来事、
雑誌のなかで着飾った人たち。
春のたんぽぽ、夏の海、
秋の夕焼け、冬の銀世界。
レンが目にするものは、そのそばでわたしの目にも映る。
真剣なまなざし、下がる目じり、
何気ない鼻歌、頬をつたい落ちる涙。
レンの表情や仕草を通して、
わたしはレンが考えてることを想像した。
そして理解した。
嬉しさや楽しさ、寂しさや悲しさ、切なさや悔しさ…
ヒトにはたくさんの感情があることを。
それは入れ替わり立ち代わりやってきて、
際限なく繰り返すものなんだということも。