君の左のポケットで~Now&Forever~
「どうして…? え?」
その声が自分から出ていることに驚いて、慌てて唇を確認する。
「あれ?」
手なんて、動くはずがないんだけど…
おそるおそる動くはずのない手を目の前にかざしてみる。
白いはずの手は…白くなかった。
ゆっくり、布団をあげて中を覗いてみる。
白く…ない。
っていうか、なんだか、変。
「誰の……あたしの身体? え?」
わたしは、わたしの姿をしていなかった。
いつか見た、レンがにやにやしながら見ていた、エッチな本のなかのヒトと同じ…
女の子の身体の……たぶん、わたしの身体が、布団のなかに、いた。