誰もいない姫の屋敷。
憂鬱な横顔
姫は自由を禁じられ
閉じ込められた孤独な少女。
僕は君を見つめる。
姫は笑う事も忘れ、話す事も、振り向く事も、涙を流す事も忘れてしまった。
「姫…」
僕は君に囁く。
姫は窓の外を見つめながら、いつもの無表情。
その仕草さえ、僕には愛しい。
姫は自由を無くした少女。
姫は儚い。
横顔が嘆く〝自由になりたい〟
自由な僕は姫の隣で窓の外を眺める。
「今日も雨だね」
姫の瞳には、何も映らない。