白雪姫?
鏡が浮かない顔をして言うと、女王様は得意気に答えます。
「ふふふ。心配いらないよ。
この林檎には、見ているだけでその者が食べたくなる魔法がかかっているからね。」
そう言いつつ、女王様はうっとりと林檎を見つめています。
「女王様、途中で自分で食べちゃったりしないで下さいね。」
「分かってるよ。ふふふ…。」
そんなこんなで、老婆に化けた女王様は、白雪姫の家に向かいました。
そんな彼女を、物凄~く不安げな眼差しで見つめる、鏡を残して。