白雪姫?
「…つまりお前は、そのお母さまが嫌い、なんだね?」
「えっ?」
白雪姫が、またビックリしています。
女王様は沸き上がる怒りを抑え、白雪姫に林檎を勧めようとしました。
「その嫌いなお母さまの顔を思い浮かべながら、この林檎をお食べ。
そうすれば、そのお母さまに、恐ろしい災いが降り掛かるから。」
そう言って林檎を差し出します。
女王様は確信していました。
白雪姫にこんなに嫌われているのだから、彼女は絶対に、この林檎を食べると。
「(元はと言えば、私もこいつが嫌いなんだ。
何も後ろめたいことなんかないさ。)」