それでも、好きだから。
気付いた想い。
放課後、私は紫優と帰っていた。
紫優の恋バナにうなずく事しかできなかった。
そしてある道の角に同級生の男が歩いているのが見えた。
女に囲まれながら歩いている。
紫優とうるさいなあとぶつぶつ言いながら、
その男の顔を見た。
するとその男は、五反田だった。
「隼人…」
かすかに紫優がつぶやいたのが聞こえた。
特に疑問をもたなかった。
無視しようとしたら、五反田が私の前で止まった。
「なっ…」
「お前、今日のお詫びとして俺と付き合え」