£神様からの贈り物£(完)



泣き顔を見られないように下を向いた私をリックは抱きしめた。



「君を忘れられるわけがないだろう。


君に忘れてと言われたって、忘れるものか。」



一度ギュッと強く抱きしめた後、腕の力を少しゆるめて、顎に手を添えひなの顔を上げた。



「ひな…

君が愛おしい。



…‥そろそろ行かなくちゃ。
またね、ひな」




ひなにキスをして、リックは今度こそマシューのもとへと戻っていった。



またね‥


リックのその言葉がすごく嬉しかった。



これで最後じゃないという証。



またさっていくリックの後ろ姿を見送りながら、止まらない涙を拭う。




*
< 54 / 61 >

この作品をシェア

pagetop