あの日の朱雀




学校の少し手前で降ろしてもらった。




「じゃ、気をつけてな。」



「うん。」



「迎えに来るから。」



「ありがとう。」



「勉強してこい!」




笑顔で手を振る朱雀さんは、赤黒の髪をヘルメットから出して帰っていった。



朱雀さんもこれから大学だ。



私は正門へ歩き始めた。















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