あの日の朱雀




「夕空は何が見たい?」




私の手を握りつつ、もう片方の手にパンフレットを持つ朱雀さん。




「う~ん…」



「なんだ。動物園来た事ないのか?」




不思議そうな顔で言う朱雀さん。




「うん…できれば全部見たいなぁ…」




そう言うと、朱雀さんはニッコリ笑った。




「じゃ、全部見よう!!」




私の腕を掴んで走り出す朱雀さん。




「まずはゾウだーっ!!」




楽しそうな朱雀さん。




「っはい!!」


















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