あの日の朱雀
ーお昼ー
「はぁ~…」
「あら夕空ちゃん!どうしたの疲れちゃって。」
おばさんが水筒のふたを開けながら驚いた顔をしている。
「な、なんでもないです…へへへ…」
ゾウを最初に、私達はほとんど全部見た。
朱雀さんに手をひかれて、次から次へと休む暇なく回った。
そのせいか、少し疲れてしまった。
「悪い夕空…俺が連れまわしたから。」
朱雀さんが悲しそうな顔をした。
「ううん!全然!楽しかったから。」
私は精一杯笑った。