あの日の朱雀




「いいじゃないか。女同士で動物園めぐりも。」




口を開いたのはおじさんだった。




「そ、そうですね…」




私もそう答えた。




「決まり。じゃ、早速行くよっ。」




そう言って立ち上がるお姉さん。




「お、お弁当、もういいんですか?」




私も立ち上がった。




「いいよ。じゃあ閉園時間に駐車場で。」




そうお姉さんが言って、私達は歩き始めた。



少し背の高いお姉さんは、本当のお姉ちゃんみたいだった。














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