あの日の朱雀
「お…お弁当を…」
「お弁当?」
イケメンは不思議そうな顔をしている。
「す…朱雀さんに…」
「朱雀?」
イケメンは更に不思議そうな顔をした。
「え…えっとぉ…」
私はどうすればいいか分からない。
「もしかして、紅朱雀を探してる?」
下を向いている私は、凄い勢いで上をみた。
「そ、そうです!!どこに行けば会えますか?」
「おぉ、いきなり元気になったね。」
イケメンが笑顔で頭をかいた。
「こっちだ。おいで。」
イケメンがゆっくり歩き始めた。