あの日の朱雀
朱雀さんはチームの人になにやら言って、こちらに走ってきた。
「どうしたんだ?こんなとこで。」
汗をふきながら、笑ってくれた。
「あのね…お、お弁当届けに来たの。」
私は照れくさかった。
「おぉ、ありがとう!」
お弁当を受け取った朱雀さん。
「今日は実習で終わりなんだ。一緒に帰ろう。」
「え、いいの?」
私の胸が高鳴る。
「あぁ。どうせ車だろ?お袋に言って来い。2人でラブラブしながら帰りまーす、って。」
悪戯な笑みを浮かべる朱雀さん。
「悪かったな。桂馬。」
朱雀さんが後ろのイケメンに話しかける。
「桂馬?」