あの日の朱雀





「夕空。お風呂入ろう。」




いつも通り、お姉さんがお風呂に誘ってくれる。




「…はい。」




下を向いたまま、階段を降りる。




「あら夕空ちゃん。お風呂?」




おばさんが無理して笑う。




「…はい。」



「朱花。頭乾かしてあげてね?」



「うん。」





私のために



皆頑張っているのに



私は何をしているんだろう













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