あの日の朱雀







私は朱雀さんが好き。



でも、好きでいる資格がない。



私はあの日、汚れてしまったから。



朱雀さん、っていえなかったから。



朱雀さんのお荷物でしかないから。



笑いかけてあげられないから。














「朱雀はね、夕空ちゃんが今も大好きだよ。」





髪の毛をふきながら切なそうな顔をするお姉さん。



ふと動物園での出来事を思い出した。












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