あの日の朱雀
第20話 『支えって』
「夕空ちゃんっ!こっちこっち!」
「ま…待って下さい…桂馬さんっ!!」
季節は巡り、あの人に出会った冬がやってきた。
私はあれから、ずっと謝り続けている。
一番大きな星に…
「ほら。凄くない?」
「わぁ…」
約半年間、隣にいてくれた桂馬さん。
いつも笑って、暖かい。
朱雀さんとは違う、大きな優しさのかたまり。
「キレイですね…」
「だろ?ここ、穴場なんだよ?」
冬のオリオン座が見たいと言った私。
すぐに桂馬さんは、かなえてくれた。
「ありがとうございます。桂馬さん。」
呼び方が変わった。
桂馬さん、って呼ぶようになった。