あの日の朱雀





「俺今日大学休みだからさ、出かけようか。」




布団をたたみながら言う桂馬さん。




「どこに行くんですか?」




まだベットから出れない私は、毛布をかぶりながら聞く。




「んー。〇〇町にショッピング。」




ドキンッ…



〇〇町…



朱雀さんの地元だ。




「ヤダ?」




顔を覗きこんでくる桂馬さん。




「えっと…その…」



「大丈夫、俺がいるから。」




そう言って、優しく笑った桂馬さん。




「じゃあ…」












< 243 / 356 >

この作品をシェア

pagetop