あの日の朱雀






あの大雨の日を思い出す。




「う…っく…」




また私は泣くんだ…



今だけは…



助けは来ないのに…




「うわぁぁぁぁん…っ」




頬に冷たい何かがあたる。



涙じゃない。




「うっく…ひっく…」




白い粉。




「…雪…?」
















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