あの日の朱雀




背が高くなって。



少し大人になった。




ガチャ




「…ウス。」




ほらね。



あの動物園の日。



水筒抱えて笑顔だった朱音くんはどこに行ったんだか。




「姉さん。弁当なに?」




ひょいっと、私より高い目線でお弁当箱を覗いて来る。














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