あの日の朱雀






「できてますけど…今日は随分早いんですね。」




私は扉の前で首をかしげる。




「ん。朝早くから会議が入ってるの。」




そう言って、鞄を手にした。




「ねぇ。夕空」



「?はい?」




急にピタッと止まった朱花さん。




「今幸せ?」




不適な笑顔で言う朱花さん。




「う~ん…」




私はわざと迷ってみせる。






















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