あの日の朱雀
第3話 『最後のお別れ』
熱が下がり、私は携帯番号を交換して朱雀さんと別れた。
走ったにしては遠くまで来ていたようで、バスを使って帰った。
隣町で、また来れる距離だ。
朱雀さんは、「次は俺がそっちに行くよ」と言ってくれた。
そうして私は、2日ぶりに学校に行った。
高校2年生ももうすぐ終わり。
茶色いコートを身にまとい、家をでた。
お兄ちゃんは、相変わらず仕事で家にいなかった。
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第3話 『最後のお別れ』