あの日の朱雀



久々に聞いたな…



おばさんのお説教。



これには昔の朱音君…涙を流していたな…




「っわかったよ。」




先に手を離したのは朱雀さん。




「へっ。もう怖くねーよバーカ。」



「朱音!!!!!」




階段を駆け上がった朱音君。



まだまだ子供だなー。




「あ、ただいま夕空。」




遅くなったといわんばかりに言う朱雀さん。




「おかえり。早かったね。」




私はネクタイをほどいてあげた。




「あぁ。早く帰ってくるって言ったろ?」



「うん。」




ネクタイをかけると、朱雀さんは早口で言った。




「支度してくるからっ、すぐ出かけんぞ!!」

















< 314 / 356 >

この作品をシェア

pagetop