あの日の朱雀




駅に着くと、朱雀さんはもう着いていた。




「ご、ごめんなさい…遅くなりましたっ…」




朱雀さんは黒いパーカーとジーンズに身をつつみ、私の方を向いた。




「いや、俺もいきなり呼び出して悪かった。」




朱雀さんは黒と赤の髪の毛をかきあげて言った。




「ちょっと来い。」




そう言って、私の手を掴み歩き始めた。


















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