お菓子なカラダ。

「ちょ、待ってくだ…」
「…え?何…初めて?」


バカにされたような気がして
少し膨れる。


「そうですが何か?
もう早く退いて下さい」


自分なりに威嚇したつもり。
なのにフッと笑われた。

意地悪だった目が、
急に優しい目になる。

不覚にも、ドキッとしてしまった。


「お前、目力ハンパねぇな。
分かった、退く退く」

アタシの上から降りた
生徒会長は、
眼鏡をはずしながら
アタシの横に座った。


「だけどさぁ、驚いたわけ。
3年の中でもお前の話しは
よく聞くからさ」
「アタシだって驚きましたよ。
全然違うじゃないですか?
その、生徒会長の仕事してる時と」


笑顔が素敵で、いかにも
王子様って感じで。

「大体、話し方からして」

チュッ。

横を向いた瞬間に、いきなりキス。


「こんの…変態ッ」
「お前だって表はお姫様だろ?」

うっ…

「よく言われるんだよなー
王子様とか。
思ってたっしょ?」


「…はい。生徒会長、
もう詐欺ですよそれ」
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