お菓子なカラダ。

生徒会長は、一瞬驚いた顔をして、
ハハハッと笑った。


「詐欺ね、そうかもなぁ…」

「アタシが言える事でも
ないでしょうけどね…」

「お前も詐欺だよなぁ。
性格悪ぃもんなぁ」


あ、人に言われるとムカつく。


「生徒会長だって性格悪いですよ」
「いいよ礼で」

「は?」


眼鏡を掛けながら
アタシに微笑む。


「俺の名前知ってるだろ?
礼でいいって。」
「礼さん、ですか?」
「さん、か…せめて、くん、だな」
「礼くん…」

「そう。俺、お前の事気に入ったかも。
噂聞いてた時は苦手そうな奴だと
思ってたけどな。
結構おもしれぇじゃん。」


ヤバい。
顔が紅くなる。


「またメールでもして?
放課後だったら生徒会室に
入ってきてもいいし。」



じゃあな、飴。


嵐のようなあの男に、
頑ななアタシの心が
綻びかけたのは…
気のせい、でしょうか?
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