セーラー服の片想い
入部
入学式から1週間が過ぎた。
通学路にも慣れたし、学校にも馴染んできた。
馴染まないのは担任の橋立先生の声ぐらいだ。
「え−、今日から仮入部が始まるがぁ−、…」
今日も朝のホームルームから、橋立先生は絶好調。
(やべ、昨日夜更かししたからホームルーム寝ようと思ったのに、こんな大声聞いてちゃ寝れない…)
スー…
「あ…」
(いたわ、寝てる人。私のすぐ横に)
坂田君の隣になって1週間、分かったことがある。
(以外とかっこいい…)
ということだ。
少し顔は童顔だが、十分大人びてるし、肩幅も広い。
(こんなうるさいのがいてよく寝られるなあ…)
正直、感心した。
(私もがんばれば寝られるんじゃねーか???)
そして私が机に俯せた瞬間。
「坂田に小西ぃ!!!俺の話の途中で寝るなぁ!!」
ひぃ!!鼓膜破けるわ!!!
ひぃい!!!坂田君まだ寝とる!!!!
「さ、坂田君(小声)」
「ん〜…」