GAP-Girl×DJ-
しばらくして、泣きやんだころ。
《着信:☆いっちゃん☆》
・・・いっちゃん!!!
「ゴメン、会社にいたわー。どしたー?」
久しぶりでもないいっちゃんの声。
驚くほど安心感を与えてくれる。
「・・・今日ちょっと仕事が忙しくて・・・疲れたから電話しちゃった」
ヤス君のことは言わない。
ヤス君のおかげで、いっちゃんが新人シンガーとして皆から注目されたという事実がある。
ついさっきあんなことがあったけど、ヤス君の株は下げたくないんだ。
「なんやそれ!俺もクタクタだわっ」
「ははっそうだよね~!てかいっちゃん新曲出るんだって?」
ヤス君から聞いたことをいっちゃんに話しながら、1時間くらい話して電話を切った。
あたしは大丈夫。
いっちゃんがいる。
ヤス君のことははっきりさせなくちゃ。
――・・・
《新着メールあり:☆ヤス君☆》