灰色の恋
無感情
夢を見た。
何もない真っ白な夢を
~♪
目覚まし時計より、遅い朝の知らせ。
「私は、とっくに起きているのよ」
目覚まし時計に反抗。
もちろん答えは無し。
別に、目覚まし時計は必要ないのだけれど母に無理やり置かれた。
母は、完璧主義者。
そんな母を羨むなどした事は…なかったはず…よね?
まぁ、嫌いである事は変わりない。
父親は、もっと嫌い。
私に、自由と言うものを奪うから。
「神崎―!」
む。この声は…佐木塚 海吏(サキツカ カイリ)のもの。
無視してしまえ。
「神崎―!神崎 柚南!」
朝っぱらからうるさいのです。と窓から海吏に無言の訴え。
海吏は、笑顔を私に向ける。
そんなので私が満たされるとでも?